石井ふく子先生の手はつきたてのお餅のように柔らかくて・・・。
石井ふく子先生の手はつきたてのお餅のように柔らかくて・・・。
先日、「あせらず、おこらず、あきらめず」というお題で、石井ふく子先生のお話を拝聴しました。
聞き手の脚本家の高村美智予さんのリードでびっくりするお話が次々と出てきました。
石井ふく子先生(1926年9月1日生まれ・乙女座)と言えば
TBSテレビドラマ「肝っ玉かおさん」「ありがとう」「渡る世間は鬼ばかり」など多くの素晴らしい作品を手掛けていらっしゃる名プロデューサーです。
「渡る世間は鬼ばかり」の脚本家の橋田寿賀子先生(1925年5月10日生まれ・牡牛座)とは乙女座と牡牛座で地の宮の120度で最高の相性。
相性大吉でお二人の才能も開花、1990年から2011年まで全10シリーズ、超ロングテレビドラマとなっています。
平均視聴率は20.5パーセントと驚異的な数字ですから、「渡る世間は鬼ばかり」は国民的ホームドラマの代表、日本のテレビ番組の代表と言えるかもしれませんね。
石井ふく子先生は乙女座の生まれですが、月が蟹座に位置しているときに誕生しています。
蟹座は月の女神の星。
「家庭」「母親」「家」「食べ物」「子供」など示している星座です。
「私はどんなことがあってもね、殺人事件、サスペンスなんて作りません。私は家族のドラマしか作りません」と先生は宣言しています。
月が蟹座に位置しているのでごもっともです。
しかし、お話を伺うと、信じられないような扱いを受けてお育ちになったご様子なのです。
お母様は花柳界の芸者・三升延(生年月日不明)。
ふく子先生はなんと91年前、帝王切開で誕生したそうです。
約100年も昔の帝王切開、考えただけでも恐ろしいけれど、
当時も死ぬ思いだったようです。
ふく子先生は「天一天上日」という四柱推命であると癸の巳の日に生まれています。
それは神である天一神が天に上がっている日。ということだそうで、
芸者のお母様は「お前は天一天上日に生まれているのだから一人でも生きていける」
「お前は人に恵まれる運だから、先払いしたよ」
(お母様は命がけでふく子先生を生んだので、すでに一生の運はその生んだ時点で与えた、だから、もう一人でも大丈夫だというような意味だったと思います。)
そんなことで先生は13歳で独立させられています。
「お前は勝手に生きろ」と言われたそうで、13歳で独立です。
ええーーーーっですね。
しかも、先生はお母様のお乳を飲んだ記憶もなく、
子供の頃に甘えてタッチした記憶もないそうですから、
それはそれは想像を絶するほどの厳しい子供時代だったようです。
先生が家族のドラマしかやらないのは、
自分は勝手にやれと言われて育ったから、家族はない。
でも、家族が誰よりも好きだから、
家族が大好きだから、だから最後まで家族のドラマを作り続けたいとおっしゃっていました。
月が蟹座。
あっぱれです。
先生の蟹座の月は土星、火星、太陽、天王星など大惑星とハーモニーしています。
星占いでは「月」が蟹座に位置していると、とても良い位置ということで、
人生に加点が与えられます。
まさに先生はその通りかもしれませんね。
過酷な幼少時代であったにもかかわらず、母を憎まず、多くの人たちに家族の大切さを説き、
一般大衆に幸せを与える仕事をされている。
先生の人生の中で蟹座の月は輝いています。
91歳という高齢にもかかわらず、言葉はハッキリと、情熱的であり、
「仕事には終わりはないの」
「ドラマに最終回はあっても、またそこから次のものにつながってくでしょう」
「仕事を追いかけていると疲れないのよ」
と、死ぬまで現役宣言もされていました。
さすが杖も持たないご立派な91歳です。
そして、何度も「しつっこく」
「しつっこく」
という言葉を発していらっしゃったのが印象的でした。
そう、先生はどんなことがあっても諦めなかったのですね。
どんなに辛いことがあったとしても諦めなかった。
そのネバーギブアップの精神、私もしっかり受け止めました。
皆様、しつっこくですよ。
しつっこく。
先生と握手させていただきましたが、その手がなんとつきたてのお餅のように
ふにゃふにゃ、柔らかくて、気持ちよい温かさで、ずっと握っていたいほどでした。
先生はその柔らかな手のように、多くの人たちを優しく愛情いっぱいに包み込んでいる。
私もそんな柔らかな手の女性にいつの日かなりたいと思いました。