トスカの申し子=生野やよいさん(天秤座)
トスカの申し子=生野やよいさん(天秤座)
第91回 高輪会が7月6日開催されました。
イタリアから帰国したばかりの生野やよいさん(天秤座)がヒロインの「トスカ」(プッチーニ)がグランド・プリンスホテル高輪にて上演されました。
魅惑の歌姫トスカには生野やよいさん(天秤座)
憎らしいスカルピアには飯田裕之さん(獅子座)
恋するカヴァラドッシには上原正敏さん(水瓶座)
アンジェロッテイ・看守には小幡淳平さん(天秤座)
そしてピアノは藤原藍子さん(山羊座)のメンバーでの公演です。
あー、皆様相性がいいですね。
トスカは以前にも何度か拝見したことはありますが、
生野さんのトスカは、迫力あり、真の強さと情熱が小さな舞台で炸裂。
「ホンモノはこれだ」
まさに生野さんはトスカそのものでした。
なんでも、イタリアの師匠は本場イタリアでトスカの申し子と言われているオペラ歌手だそうで、その人から毎回レッスンを受けているそうです。
やはり、誰が師匠か?先生が素晴らしいと生徒も素晴らしくなるのですね。
そういった意味では現在、日本で叫ばれている「教育の無償化」には賛成できません。
無償化ではなく、上質な教師を揃えて欲しい。
教師が一流でなければ、生徒も一流になれないのです。
生野やよいさんが、「一流」ということを身をもって教えてくれた気がいたしました。
一流の先生に、一流の生徒です。
恋に生き、歌に生きたトスカ。
もし、生野やよいさんが、残念な二流の先生についていたら、
こんなに素晴らしいトスカは聞くことができなかったでしょう。
彼女の才能はホンモノの先生と出会い開花したのだと思います。
どうか日本の子供たちにもホンモノの教師を与えてあげてください。
二流、三流の企業の試験を落ちたから仕方なく教師をやっているなんていう先生はいりません。
それにしても共演された皆様は小幡さんを除いて円熟味ある年代です。
普通の大舞台では主役は回ってこないと言われている年齢だそうです。
しかし、とんでもない、年齢など関係なく、その歌声、舞台での所作、そして色気は立っているだけでもジワジワと伝わってくるほど、実に心地よく、
若いオペラ歌手にはとても出せないなんとも言えない凄みと色気がありました。
年齢を重ね、日本のオペラ界に生きてきたということは、やはり才能がなければ生き残れない。
才能があるからこそ、続けられ、その能力を磨き続け、若いテナー、バリトンにはとても出すこともできないような大人の色気を放っている。
教師も若い人たちばかりではなく、退職した後でも教えることに意欲的な人は小学校、中学校の教師になってもらいたい。
素晴らしい大人の知性を持って子供たちを指導してもらいたい。
トスカの舞台で「ホンモノの力」をまざまざと見せつけられた気がいたしました。
皆様のご活躍を心からお祈りいたします。