「今そこにある危機」
「今そこにある危機」
「今そこにある危機」1994年公開のアメリカ映画は、ハリソン・フォード(1942年7月13日生まれ・蟹座)がCIA情報担当次官補佐官という役で登場、政府やCIAの不審な動きに気付き、その嘘に命をかけて立ち向かい、最後は法廷で真実を述べようとするところで終わる映画です。
三連休、友達は彼氏とデートに、家族とドライブ、温泉旅行に。娘もデートに行ってしまったぁ~。
で・・・・私は?
仕方ないので録画してあった映画を一人で見るはめに。
でも、これが大当たり、実に感動の映画でした。
ハリソン・フォードの渋い魅力にはレイダース・失われたアークにときから参っていましたけれど、
20年前のこの映画でも彼はなかなかの男っぷりを発揮してします。
それに大統領も登場するこの映画の内容が、実に今の日本の腐敗した政治を現しているような
映画でもありました。
毎日テレビでは総理大臣、総理夫人、自民党の政治家の先生方、官庁の立派なお役目についている方々、東京都議会の中枢にいられた立派な皆様が、「知らない」「わからない」「私の責任ではない」なんて平気な顔して答弁されています。
国有地のお金も、豊洲のお金も、それはすべて国民の財産です。
あまりにも自分の生活とかけ離れたところの問題なので、自分の問題として捉えることはなかなか難しいことではありますが、しかし、私たちはもっと関心を持ちたいものです。
日本は国民主権国家です。
国民主権というのは、私たちが政治の主役だということです。
私たちが選んだ政治家が、私たちの代わりに働いているということです。
政治家は偉いのではなく、私たち国民が一番偉いのです。
安倍総理に任命されたから、安倍総理に感謝しなきゃ。ではなくて、
安倍総理を任命したのは、私たち国民なのですから、その安倍総理に任命された人は、
私たち国民に感謝し、国民のために働くべきなのです。
それが正しいことなのです。
それが当たり前のことなのです。
と、弁護士であり、憲法学者でもある伊藤真先生(1958年6月14日生まれ・双子座)も言っていましたよね。
しかし、どうみても現状は、国民はみんな安倍総理をはじめ、永田町にいる人たちが一番偉くて、それに従っているのが一番いいと思っているようであり、安倍総理の下で働いている人たちは、安倍総理に感謝し、嫌われたら、仕事を干されるかもしれないので、おとなしく言うことをきいていようと思っているようであり、国民主権国家とはとても思えない日本の構造が見えてくる。
もちろん、立派に志を持ち、日々国民のためにと頑張ってくださっている政治家、官僚、都議の皆様もいらっしやると信じています。
しかし、それはなかなか目に見えてこない。
日本での40代、働き盛りの男性の自殺率がG7の国々の中でも突出して高いことに、
多くの国民の失意が表れているような気がします。
「今そこにある危機」の中でハリソン・フオード演じるジャック・ライアン博士が政府、大統領の不審な動きに悩み、末期ガンで入院中の上司、グリーア次官のところに行き、二人で真剣に話すシーンがあります。
そこで、グリーア次官が言うのです。
「ライアン、君が宣誓したのは国家安全保障問題担当の大統領補佐官への宣誓ではない。」
「大統領でもないよ。」
「誓った相手は大統領の雇い主だ」
「君は主権者である合衆国国民に対して宣誓したのだ」
そのシーンを見て、思わず心にぐっときてしまいました。
アメリカにはまだ正義が生きている。
大統領の雇い主、それは合衆国国民。
日本の総理大臣の雇い主、それは私たち国民であるはずなのですが、
残念ながら、どこを見ても、さっばりそれが見えてこない。
いつも主役は偉い人。雇い主は総理大臣で国民はその僕という構図。
「私たちは彼らの雇い主であるということを忘れてはいけないのです。」
教育勅語なんてとんでもない。
日本は国民主権国家であるということを幼稚園、小学生の頃から
しっかりと頭に叩き込むことが、今の日本には一番必要なことではないのでしょうか。
失望に打ちひしがれる前に一人の国民として胸を張れる、堂々と生きる権利を主張できる若者を育てていかなければ日本は変われないでしょう。
総理大臣の雇い主は、私たち国民なのです。